「暑いのぉ〜、鐔殿。」
「左様ですな〜、兄上。」

「兄上、襟巻きに乱れが。」
「ぬぅ〜、かたじけない。」
「暑いですのぉ〜、兄上。」
「左様じゃのぉ〜、したが
 これだけ引っ付いておれ
 ば暑いわの。」
「左様ですなぁ〜、しかしなんとなく
 落ち着くところが同じですからの。」
「ぬぅ、然りじゃ。」
「確かに来てみると、落ち着く
 ところが一緒だの〜。」
「なんじゃ、しもべ、
 膳部か!?」

「いえ。」
「膳部でないなら用は無いぞぇ、
 しっしっ。」

「・・・・・・・。」
「ぬぅ、兄上と家人輩のやりとり
 を聞いておったら腹の虫が鳴き
 だしおったわい。」
「兄上、腹が減りませぬかの?」
「確かに、そろそろ食時(けどき)
 じゃほどにのぉ〜。」
「膳部の遅滞は許せぬ不届き、
 我輩が催促致しましょうぞ!」
「これ!誰ぞある!!!
 兄上と我輩の膳部をもて!!!!!」
「むぅ、鐔殿、我が家の家人共
 は面の皮が厚い故、その程度
 では動くま・・・、」
「メシじゃああぁぁぁっ!!!
 膳部をもたぬと邸を打ち壊し
 てくりょうっ〜〜!!!!!」
「じ、鐔殿・・・・・。」
「少々やり過ぎまいたでしょうかの?
 兄上???」
「いやいや、鐔殿。
 我輩、感服仕ったわぇ!」
「我等には、何時いかなる時も、家人共
 の目をひく演技力が必要なものなの
 じゃよ。」
「例えばの。」
「ふむふむ。」
「ぎょええぇぇぇ〜〜っ!!!
 なんじゃ!
 ありゃあ〜〜っ!!!!!」
「!!???」
「ぬぬぬぬぬぬ〜〜〜っ!??」
「にゃははは〜っ!な〜んじゃ壁の
 染みか!!!
 と、いうようにのぉ〜。」
「う〜ぬ、やはり兄上は底知れぬ
 お方よのぉ〜〜!」
「鐔殿、豊かな食生活の為、共に
 励んで参ろうぞ!」
「かしこまってござる、兄上!」

「・・・・・・・・・。」